喪服から振袖まで!着物を着る機会を徹底解説

着物は伝統的な和装ですが、近年ではお正月や祭り、観光といった日常のシーンで気軽に着られるようになりました。
本記事では、成人式や結婚式などのお祝いの席をはじめ、初詣や夏祭りなど年中行事や、旅行・街歩きといった日常のシーンまで、幅広い着物の着用機会を詳しく解説します。

喪服から華やかな振袖まで、シーンに合わせた着物の選び方や着方のポイントをご紹介するので、和装を楽しむ参考にしてください。
ぜひ最後まで読み、着物を身に纏うことで伝統文化に触れ、晴れの日をより一層華やかに彩るヒントを見つけてください。

着物を着る機会とは?

着物を着る機会は、実は思っている以上に多彩です。結婚式や成人式などのフォーマルな場面だけでなく、最近は観光地での街歩きやイベントでも着物姿が見られるようになりました。

伝統を大切にしつつも新しい試みが増えており、若い世代や海外からの観光客にも着物は人気です。レンタルサービスの充実により、一度も購入したことがない人でも気軽に和装を試せるようになりました。

着物着用における現状と変化

かつては冠婚葬祭などの限られたシーンでしか着物を着る機会がほとんどありませんでした。しかし近年は、和装の着用シーンが多様化しています。
成人式や結婚式といった伝統的な行事は今でも大きな節目ですが、初詣や夏祭りなど年中行事でも晴れ着姿を見かけます。海外からの観光客が街で着物をレンタルして散策する姿も増え、着物は国内外で日本文化のアイコンになっています。また、オンラインから気軽に利用できる着物レンタルサービスの普及で、若い世代を中心に「着物体験」のハードルも下がりました。

着物の魅力と楽しみ方

着物の魅力は、なんといっても日本らしい優雅さと季節感を楽しめる点です。鮮やかな柄行や移ろう季節に合わせた色彩は、洋服にはない趣があります。

また、昔ながらの装いを体験することで伝統文化への理解も深まります。最近では現代風にアレンジした着こなしも注目されており、例えば帯や小物で個性を出したり、スニーカーやジーンズと組み合わせた和洋ミックスの着こなしも人気です。こうした楽しみ方により、着物は堅苦しいイメージからもっと身近なファッションへと変化しています。

お祝い事・式典での着物の着用シーン

お祝い事や式典では着物が華やかさを演出します。日本の伝統的な式典では、正装として和装が重んじられています。ここでは主なお祝いシーンごとに、着物の種類や選び方をご紹介します。

成人式:華やかな振袖

成人式は新成人が人生の節目として迎える重要な行事です。未婚女性は華やかな振袖を着用します。赤やピンクの鮮やかな色合いの振袖が人気ですが、青や紫、金箔をあしらった柄など落ち着いた色調のものも増えています。

振袖は袖が長く柄が豪華なため、写真映えするのも特徴です。帯や襟元のデザインで個性を出せるので、最新のトレンドを取り入れたコーディネートも楽しめます。

結婚式・披露宴:留袖・訪問着

結婚式では様々な着物が登場します。新郎新婦に近い親族の既婚女性は、既婚者の正礼装である黒留袖(家紋入りの黒い着物)を着ます。親族で未婚の女性は色留袖、または格調高い訪問着を選びます。

ゲストとして出席する場合は、華やかな色柄の訪問着や色無地が一般的です。例えば薄い桜色や水色などの明るい色に、鶴・牡丹・菊などおめでたい文様が描かれた着物は祝いの席にぴったりです。

卒業式・入学式:訪問着・色無地

卒業式や入学式で母親や祖母が着物を着ることも一般的です。来賓や保護者として参加する場では、派手すぎず上品な訪問着や色無地が好まれます。

特におすすめなのは淡いピンクや水色、薄いグレーといった控えめな色合いの着物で、柄も桜や松など落ち着いたものが多いです。式典の趣旨に合わせて、節度ある装いを心がけましょう。

七五三やお宮参り:家族で和装

七五三やお宮参りなど家族で行う子どもの祝事でも、着物はお祝いムードを盛り上げます。母親は訪問着や附下(つけさげ)といった華やかな装いを選ぶことが多いです。

例えば七五三では、子どもの晴れ着に合わせて母親は落ち着いた色柄を選び、色合わせを楽しむ人もいます。家族みんなで着物を着ると、写真映えするだけでなく、伝統行事としての格も高まります。

季節・年中行事での着物を着る機会

日本には初詣やお花見など、季節ごとの伝統行事が豊富にあります。四季折々の行事には着物で参加して季節感を楽しむのも趣深いものです。以下では、季節や行事ごとの着物着用シーンをご紹介します。

初詣・新年の行事

年明けの初詣では晴れ着姿の参加者も多く、色鮮やかな振袖や訪問着で神社に詣でる人が目立ちます。例えば梅や松竹梅など縁起の良い柄をあしらった着物が好まれます。

お正月以外にも、節分や七草粥など伝統行事のシーンでも着物は馴染みます。新年にふさわしい正月らしい色合いの着物を選ぶと、気持ちも一層引き締まります。

お花見:春の風物詩

お花見(桜の鑑賞)では、春の訪れを感じる華やかな着物がよく似合います。淡いピンクや若葉色の着物に桜柄を合わせると季節感が増します。

カジュアルな小紋や紬に柔らかな色合いの帯を合わせて、スニーカーや羽織で動きやすさをプラスするのもおしゃれです。散策や写真撮影を楽しみつつ、春の景色と着物コーディネートを満喫しましょう。

夏祭り・花火:浴衣で楽しむ

夏の祭りや花火大会は浴衣を着る絶好の機会です。涼しげな綿の浴衣は、彩り豊かな柄物が特徴で、暑い夏にぴったりです。
浴衣の着こなしは帯や下駄の選び方で差がつきます。例えば、浴衣の色に合わせた帯を選んだり、髪飾りや帯留めでアクセントを加えましょう。最近は動きやすさを重視して、浴衣にスニーカーを合わせるコーディネートも人気があります。

紅葉狩り・茶会:秋冬の行事

秋には紅葉狩り、冬には茶会など四季折々の行事があります。紅葉狩りでは紅葉に映える赤や橙の着物を選ぶと風情があります。
茶道の茶会や初釜(新年の茶会)では、落ち着いた訪問着や色無地が好まれます。一つ紋の付いた着物に季節の柄(松竹梅や梅など)を選べば、格のある装いになります。

日常・趣味での着物を着る機会

現代では旅行や趣味の場面でも着物を着る人が増えています。京都や奈良といった歴史ある街を散策したり、美術館・劇場を訪れる際に着物を着ていると、旅の思い出になります。

またカフェやレストランでのランチや街歩きでも、着物姿を楽しむ人が増えています。次では、旅行や日常生活での着物の楽しみ方をご紹介します。

旅行・観光:街歩きで着物

旅先で着物を着ると、その土地ならではの風景と和装が調和し、特別な思い出になります。観光地では着物レンタルや着付けサロンが発達しており、手ぶらで着物体験が可能です。

京都や金沢など歴史的な街並みを散策するなら、小紋や紬など動きやすいカジュアルな着物がおすすめです。色は淡いブルーやグリーン、ベージュなど落ち着いた色合いが多く、街の風景になじみます。

街歩き・カフェで普段使い

着物は季節に合わせて街歩きやショッピングでも楽しめます。秋冬にはウールや紬の羽織を、春夏には薄物の羽織やストールを使って温度調整しましょう。

普段の外出では、着流し風に小紋や紬を着て、足元は履きなれた下駄や草履がおすすめです。和装でカフェ巡りや友人とのランチを楽しめば、普段のコーデに華やかさがプラスされます。

茶道や華道:伝統文化を体験

茶道や華道といった伝統文化の体験会では、和装がマナーとされています。正式な茶会では訪問着や色無地に一つ紋を付けた着物を着るのが一般的です。

初心者向けの茶会や華道教室なら、小紋や紬など動きやすい着物で参加可能です。四季折々の行事や茶席で着物を体験することで、より深く伝統文化を味わうことができます。

弔事・法事での着物の着用シーン

喪服や法事の場面では格式を重んじた装いが求められます。近年は洋装が増えていますが、親族の葬儀では和装を選ぶケースもあります。ここでは、葬儀・弔事での着物の選び方を解説します。

葬儀・通夜:喪服の正礼装

葬儀や通夜などの正式な弔事では、黒一色の喪服(黒紋付)を着用します。黒紋付は五つ紋(比翼仕立て)の五つ紋を配した最も格式の高い装いです。

小物類もすべて黒で統一し、装飾品はつけません。既婚・未婚にかかわらず、正式な場ではこの正礼装が基本です。住宅葬や社葬が増えていますが、伝統を重んじて和装を選ぶ人も少なくありません。

法事・仏事:略礼装の和装

四十九日や一周忌といった法事では、格式は若干下がりますが黒を基調とした着物が望ましいです。例えば男性なら紋付羽織袴、女性なら無地の色無地に一つ紋を付けた着物が一般的です。

数珠や帯留めなども黒・銀色で統一し、華美にならないよう配慮しましょう。故人への敬意を表す場ですので、落ち着いた装いを心がけることが大切です。

着物の種類別に見る着用シーン

着物には喪服から振袖まで多彩な種類があります。以下の表で代表的な着物の種類と着用シーンをまとめました。

着物の種類 着用シーン
喪服・黒留袖 葬儀・法事などの弔事
色留袖・訪問着 結婚式・披露宴などの慶事
振袖 成人式や若い女性の祝事
小紋・紬 旅行・観劇・街着などカジュアルシーン
浴衣 夏祭り・花火大会など夏のイベント
紋付羽織袴 男性の結婚式・成人式など

喪服・黒留袖(弔事)

喪服は葬儀や通夜などの弔事で着用される黒紋付の正礼装です。家紋が五つ入った黒一色の着物で、格式の高さが最も高い装いです。正装として和装を選ぶ場合は、この喪服を身に着けます。

色留袖・訪問着(慶事)

既婚女性は結婚式では色留袖、未婚女性は訪問着を着る場合が多いです。どちらも柄付きの着物で、色留袖は裾模様のものを指し、訪問着は全体に柄が入ったものです。親族や上司の結婚式ではこの格の高い着物がふさわしいとされています。

振袖(祝祭)

振袖は未婚女性だけが着られる、袖の長い華やかな着物です。成人式や友人の結婚式など若い女性のお祝い事で着用されます。特に成人式では振袖を選ぶ女性が多く、鮮やかな柄や色合いでお祝いの雰囲気を演出します。

小紋・紬・浴衣(カジュアル)

小紋や紬は普段着や街歩きに向いたカジュアルな着物です。旅行や観劇などのお出かけに便利で、動きやすさとおしゃれさを両立できます。浴衣は夏のカジュアル着物で、夏祭りや花火大会で定番です。浴衣は着付けも比較的簡単なので、着物初心者にも人気があります。

紋付羽織袴(男性用)

紋付羽織袴は男性の第一礼装で、結婚式や成人式など男性の晴れの日に着用します。黒紋付に袴を合わせることで、格式高い装いになります。最近は紋付袴で成人式に出席する男性も増え、女性だけでなく男性の和装機会も広がっています。

着物を着る機会を増やす方法

着物を着る機会を増やすには、少しの工夫と準備が必要です。ここでは手軽に着物を楽しむ方法をご紹介します。

レンタルやリサイクルの活用

最近では多くのレンタルショップが手頃な価格で着物や小物を提供しています。レンタルなら購入負担がなく、気軽に着物を試せます。前撮りと一緒になったプランや、温泉旅館の浴衣レンタルなど、旅行とセットになったサービスも増えています。

またリサイクル店やネットオークションを利用すれば、安く着物を手に入れることもできます。若い人向けの普段着用着物も多く出回っているので、まずは一着、自分に合いそうな着物を探してみましょう。

着付け教室やイベントに参加

着付け教室に通うとプロに直接学べるうえ仲間もできます。基礎を覚えれば自分で着られるようになり、着る機会も自然と増えます。
また、着物イベントや和装フェスティバルでは、初心者向けの簡易着付け体験コーナーが設けられることもあります。こうしたイベントに参加すれば、講師や同好の士とつながりが生まれ、次の着物の機会が見つかります。

カジュアル着物で日常に取り入れる

浴衣や小紋などカジュアル着物は、普段のお出かけにも着やすいアイテムです。例えば休日の公園散策に浴衣を着て行ったり、友人とのランチに小紋を着てみたりすれば、洋服にはない新鮮さが楽しめます。

最近は動きやすさを重視したポリエステルの着物や、洗える素材の着物も登場しており、より気軽に和服を楽しめるようになっています。

SNS・和装コミュニティの活用

SNSやインターネット上のコミュニティには着物愛好家が多く集まっており、イベント情報も満載です。#着物コーデなどのタグで検索したり、着物交流サークルに参加して仲間を増やすことで、着物を着るチャンスが広がります。

実際、若い世代では着物でコンサートやカフェ巡りをする人が増えています。オンラインで情報を得つつ、以下のような方法で積極的に和装を楽しんでみましょう。

  • 着物レンタルサービスで気軽に体験する
  • 着付け教室に通い基礎を学ぶ
  • 季節のイベントで浴衣や小紋を着てみる
  • SNS上で着物コーディネートを共有する

まとめ

着物を着る機会は、伝統的な式典から日常のイベント・観光まで幅広く存在します。ご紹介したように、成人式や結婚式、七五三などのフォーマルな場面のほか、お正月のお参りや夏祭り、旅行・街歩きでも気軽に着物を楽しめます。

喪服から振袖まで各種着物には着用シーンがあり、TPOを守ることで和装の魅力を一層引き立てられます。レンタルや着付け教室を活用することで、着物着用の敷居も下がっています。ぜひさまざまな機会に着物で過ごし、日本の伝統とモダンなスタイルを楽しんでください。

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